アタッチメントは子どもの人生を左右する

子育ては喜びと挑戦、そして失敗の連続。

そんな中で「アタッチメント」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。

アタッチメントが築かれた子は「心の優しさ」「コミュニケーション力の高さ」さらには幸福度や困難を乗り越える力も高くなることがわかっているため、子育ての中でも特に気にかけていきたいポイントです。

今回は、アタッチメントの基本からその影響、育児における活用方法まで幅広くご紹介します。

アタッチメントとは何か

まずは「アタッチメントとは何か」から確認していきましょう。

「知ってるよ」という方は、次の見出し▶アタッチメントの発生と子どもへの影響までスキップしてください。

アタッチメントの定義

アタッチメントとは「子どもとパパ・ママとの間にできる感情的な結びつき」

きぃママ
きぃママ

この結びつきは、子どもが「安全だ」「安心できる」と感じるための基盤となります

高名なイギリスの精神科医ジョン・ボウルビィによれば「アタッチメントは子どもが周囲の世界に対する信頼感を築くために重要」で、健全な社会性や情緒的な安定にも繋がります。

育児におけるアタッチメントの重要性

育児におけるアタッチメントは

・子どもの精神的な安定
・自己肯定感を育む

上記2点のために欠かせません。

きぃパパ
きぃパパ

アタッチメントが良好であれば、子どもは他者との関係もスムーズに築きやすくなることがわかっています

周囲とのよいコミュニケーションが取れるようになり、学校生活や社会生活においてもポジティブな影響を与えることができます。

また、自己肯定感の高さは将来に渡って、非常に重要なファクターとなります。

心理学に見るアタッチメントの役割

きぃママ
きぃママ

心理学的には、アタッチメントは「安全基地」として機能します

つまり、良好なアタッチメントがあれば、子どもが新しい経験に挑戦するときの心の支えとなり、困難に直面したときに安心感を提供します。

この安全基地があることで、子どもは自信を持って周囲と関わることができるのです。

アタッチメントの発生と子どもへの影響

月齢別のアタッチメントが形成される過程は次のようになります。

0歳からの愛着形成のプロセス

きぃパパ
きぃパパ

アタッチメントの形成は、生後間もなくから始まります

赤ちゃんはママやパパの顔や声を覚え、そこに安心感を覚えるようになります。

最初は基本的なニーズが満たされることで愛着が形成されますが、徐々にパパ・ママとの感情的な結びつきが強まっていきます。

年齢別のアタッチメントの段階

子どもの成長は、おおむね以下のような経過をたどります。

・0〜6ヶ月: 基本的なケアを通じて親との信頼関係が築かれる時期

・6〜12ヶ月: 「分離不安」が現れ始め、親がいないと不安を感じるようになる時期

・1〜3歳: 自立心が芽生え、親から離れて探索活動を行うが、戻ってくることで安心感を得る時期

・3歳以上: 社会的なスキルを学び、他者との関係が深まる時期

不安やストレスによる影響

きぃママ
きぃママ

親がストレスや不安を感じていると、アタッチメントに悪影響を及ぼすことがあります

子どもは親の感情に敏感に反応し、その影響を受けるため、安定した感情を保つことがアタッチメント形成には重要です。

うまくストレス解消してくださいね。

アタッチメントスタイルの4タイプ

アタッチメントのスタイルは4タイプ。

この記事では以下の3つに分けて解説します。

・安定型アタッチメント
・不安型アタッチメント
・回避型アタッチメントと混合型アタッチメント

安定型アタッチメント

きぃパパ
きぃパパ

安定型アタッチメントを持つ子どもは、親が常に信頼できる存在であると感じ、安心感を持っています

このような子どもは、パパやママのそばにいるときは安心し、自立して探索活動を行うことができ、パパ・ママが不在のときでも不安を感じにくい傾向があります。

親が帰ってきたときには、喜んで受け入れ、再び親との関係を強化します。

安定型アタッチメントは、精神的な健康や対人関係のスキルにおいて重要な基盤を提供します。

大人になってからも、安定した人間関係を築きやすい傾向があります。

不安型アタッチメント

不安型アタッチメントの子どもは、親が一貫性のない対応をすることで

「見捨てられる」「否定される」「嫌われる」

このような不安を感じやすいと言われています。

きぃママ
きぃママ

親が不安定なときに過度な依存を示し、親の対応に一喜一憂する傾向があります

過度な依存や、不必要な怒りや攻撃を向けてしまう傾向があります。

回避型アタッチメントと混合型アタッチメント

回避型アタッチメントの子どもは、親からの愛情を受け入れるのが難しく、独立を重視します。

混合型アタッチメントは、不安と回避が混在する複雑な状態で、親との関係に対して矛盾した感情を持つことがあります。

アタッチメントの形成の方法

アタッチメント形成のために大切なポイントをご紹介します。

親子間のコミュニケーションの重要性

きぃパパ
きぃパパ

アタッチメントを形成するのに1番大切なのは、パパ・ママとのコミュニケーションです

子どもと一緒に遊んだり、本の読み聞かせをしたり、積極的に会話することで、子どもが自分の感情を理解し、他者とのより良い関係づくりの助けとなります。

一緒におだやかな時間をすごせるようにしていきましょう。

スキンシップと愛情表現

きぃママ
きぃママ

スキンシップや愛情表現もアタッチメントのきわめて重要な要素となります

抱っこや手をつなぐことで子どもは安心感を得るとともに、パパやママとの深い絆を感じることができます。

スキンシップが十分な子どもは、学力や自己肯定感、幸福度も高くなることがわかっています。

詳しくはコチラ▶スキンシップの持つ力

安定した家庭環境

安定した家庭環境はアタッチメント形成をサポートします。

規則正しい生活リズムや予測可能なルーティンは、子どもにとって安心感をもたらします。

アタッチメントと子どもの発達

アタッチメントと発達の関係性について解説します。

情緒発達における役割

アタッチメントは子どもの情緒発達に大きな影響を与えます。

安定したアタッチメントは、感情を理解しコントロールする能力を高め、コミュニケーションスキル(円滑な人間関係を築くための思考や行動)の習得にも影響します。

自己肯定感の養い方

きぃパパ
きぃパパ

アタッチメントを通じて、子どもは自己肯定感を育むことができます

親からの愛情とサポートは、子どもに大きな自信を与えることができます。

これは将来的にも大きな力となります。

詳しくはコチラ▶育みたい力No.1自己肯定感の持つ力

長期的な影響について

アタッチメントは長期的な人生においても、影響を及ぼすことがわかっています。

良好なアタッチメントは、成人期の人間関係やストレス対処能力によい影響を与えるとされています。

アタッチメントが子どもに与える影響

アタッチメントが子どもの幸福度に与える影響は広範囲にわたります。

ここではいくつかの具体的な点を挙げてみましょう。

1.情緒の安定
2.社会的スキル
3.自己肯定感
4.ストレスへの対処能力

情緒の安定

安全型アタッチメントを持つ子どもは、自分の感情を理解し、適切に表現する能力が高いです。

きぃママ
きぃママ

これによりストレス耐性が強くなり、幸福感が高くなります

感情的な安定性は、ポジティブな自己概念や他者との良好な関係を育む基盤となります。

社会的スキル

安全型アタッチメントは、子どもが社会的なスキルを発展させるための礎となります。

これにより、友人関係や学校生活においてもスムーズな適応が可能となり、全体的な幸福度が向上します。

自己肯定感

親からの一貫した愛情とサポートは、子どもに対して「自分は価値がある」と感じさせる重要な要素です。

きぃパパ
きぃパパ

安全型アタッチメントは自己肯定感を高め、ポジティブな自己評価を促進します

ストレスへの対処能力

安全型アタッチメントを持つ子どもは、ストレスや困難に対してより効果的に対処する能力を持っています。

これは、親からの安定したサポートが内面的なレジリエンスを育むからです。

育児中のパパ・ママが知っておくべきこと

アタッチメント形成のために「パパママが知っておくべきこと」「やるべきこと」をご紹介します。

育児におけるアタッチメントの実践方法

きぃママ
きぃママ

パパやママが日常生活でアタッチメントを実践する方法としては、子どもに対する積極的な関心と応答があります

子どもが困っているときにはすぐにサポートし、感情に共感することが重要です。

先ほども触れましたが、多くの会話やスキンシップこそが子どもをまっすぐに成長させてくれます。

子どもに安心感を与えるために

きぃパパ
きぃパパ

子どもに安心感を与えるためには、一貫した対応と愛情深いサポートが必要です

予測可能なルーティンや安定した環境が、子どもに安心感を提供します。

起きる時間や寝る時間などの生活リズム・食事のリズムなどが確立されていることは、健やかな心身の発達によい影響をもたらしてくれます。

問題が発生したときの対処法

きぃママ
きぃママ

アタッチメントに問題が生じたときには、早期に対処することも重要なことです

専門家に相談することで、適切な対策を講じることもできます。

何か心配であれば、行政の相談窓口や病院受診なども検討するとよいでしょう。

親自身のストレス管理も大切になってきます。

アタッチメントを育むためにできること

親としてアタッチメントを育むためには、以下のような行動が有効です。

・一貫性と応答性
・情緒的なサポート
・愛情の表現

一貫性と応答性

子どものニーズに応じて一貫した応答を示し、安心感を提供することが重要です。

「パパは9時までテレビを見ていいといったのに、ママには8時までと言われて怒られた」

きぃパパ
きぃパパ

これでは子どもも混乱してしまいますね

情緒的なサポート

子どもが困難に直面したときには、感情的なサポートを惜しまないことが大切です。

子どもが混乱しているときには抱っこしたり、よく話しを聴いてあげましょう。

愛情の表現

言葉や行動を通じて、愛情を積極的に表現することが子どもの幸福度に大きく関わります。

きぃママ
きぃママ

思っているだけでは伝わりません

言葉とスキンシップで「きみが世界で1番だよ」と積極的に愛情を伝えていきましょう。

まとめ

アタッチメントは、子どもの幸福度に深く関わる重要な要素です。

子どもが「不安や恐怖といったネガティブな気持ちになったときに、しっかりと受け止めてあげて安心感を与えてあげること」です。

つまり、子どもが転んで痛い思いをして泣いているときなど、子どもが親に駆けよっていきたいときに抱きしめてあげればいいのです。

パパやママとの絆が、子どもの情緒的安定や社会的スキル、自己肯定感に大きく影響をしてきます。

安全型アタッチメントを育むことで、子どもはより幸福で、健やかな成長を遂げることができます。

親として、子どもの幸福を支えるために、アタッチメントの形成に意識的に取り組んでいきましょう。

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